レスポンシブデザインの未来
レスポンシブでないホームページの構築なんて2015年の現在では考えられません。
技術は進化し、ほとんどのデザイナーは「レスポンシブウェブデザイン」とはわざわざ言わず、「ウェブデザイン」で「レスポンシブ」の意味を含んでいます。
当然、どのようにレスポンシブの技術を導入するのかの意見は様々です。
やっぱりレスポンシブだよ!
と主張する多くのサイトは実はレスポンシブでなく、レスポンシブにしようとしているほとんどのホームページも実に表面的です。
レスポンシブにするべき理由を全て目の前にしても、まだ固定ピッチにしがみついている者もいます。
しかし、大まかに言うとレスポンシブのアプローチはデフォルトオプションなのです。
レスポンシブデザインが今後どうなっていくのかを理解するには、まずレスポンシブデザインがどのように現在にいたったのかを理解する必要があります。
スマートフォンの拡大にあわせて必要性がました『レスポンシブデザイン』
レスポンシブウェブデザインの高まりは、スマートフォンの普及にともなっています。
モバイル機器の急激な成長とその画面サイズの変化により、スマートフォンサイトの開発にもレスポンシブが確実な選択肢となってきています。
レスポンシブウェブデザインはウェブが生存し続ける唯一の方法と言うのは時代遅れだと思いますが、モバイルウェブは全ウェブトラフィックの50%に近づいているという事実は多くの人々が理解しています。
レスポンシブウェブデザインは経済的必要性外で発展してきました。
1つのサイト上で何千のバリエーションを作るのは難しくても、数百は構築できますし、どんな機器であろうと最適なサービスを提供することは可能です。しかしその開発には莫大な費用がかかります。レスポンシブウェブデザインはウェブが生存し続ける唯一の方法と言えるのです。
ホームページの表現の最終的解決法としてレスポンシブを捉えるのは簡単です。
しかし、技術が開発し続けるに伴いデザインをアプローチする方法は、当然時代にあわせて変化していきます。
装着できるレスポンシブウェブデザイン
アップルが装着できる機器、アップルウォッチを発表したのを知っているでしょう。
アップルウォッチは世界初の身につける事ができる時計でなければ、世界最初のスマートウォッチでもありません。
身につけることができる時計の中ではアップルウォッチが一番イイと人々が判断したため、これがデバイスの分岐点となりました。
世界で最初のMP3プレーヤーがipod、スマホ内でiphoneが一番優れているとは言えませんが、スマホもMP3プレーヤーもアップルが市場を独占しています。
これはアップルの大きなマーケティングの予算のおかげと言えます。
アップルウォッチで最も注目すべきなのはウェブブラウザが無いという点です。
これはアップルがブラウザを入れたくなかったのではなく、むしろ入れられなかったのです。
レスポンシブデザインが普及したと言っても、アップルの272px by 340px の時計ではたった数行の文章表示しかできず何もできません。
もちろん高さ15インチ(38CM)のデザインを設計することもできましたが、人間の体はある程度決まっていますから、それでは誰も使用しませんし、実用的ではありません。
この問題は、アップルだけが直面しているわけではなく、アンドロイドの着用できる時計もサイズが全く同じで、数ピクセル取ったものとなっています。そして、アップルと同様、ウェブ表示は機能的によくありません。
ウェブは切手サイズの画面では使いづらいし、実用化のためにはサイズを大きくすることは出来ません。
だからといって小さくしても、人間の不正確な指ではコントロールできません。ウェブは切手サイズの画面では動かないというのはキビシイ現実です。
ウェブのごく一部は着用ウォッチで作動可能です。
データを取得するためにネイティブアプリはウェブ(あるいはウェブに接続する電話)に接続しますが、ホームページを完全に表示することは出来ません。
着用できる時計を購入すれば会社のCEOのツイートを読むことは出来ます。
しかし、購入者が本当に見たいの情報はべつにあります。
着用できる時計を今購入し、フライトの出発時刻をチェックする。。。
しかし、旅行者が本当に行いたい事は「フライトの予約」なのです。ウェブは我々の生活と表裏一体で、小さな画面の数行の文章では消費者の需要を満たさないのです。
遅かれ早かれ、アップルやモトローラ、インテルのどこかが、その輝かしいjQueryでウェブの全てを実現する「着用もの」市場を支配することは予想ができるとろです。
レスポンシブデザインの未来
技術産業が新たな機能と制限を持つ新しい機器を開発するに伴い、ウェブデザイナーとして直面する課題も必然的に変わってきます。
レスポンシブデザインで注目する重要分野の1つはナビゲーションと「装着」ものです。
そのなかで我々の開発の一つのカギとなるのはインプット方法の変更です。
時計のバンドのセンサーが手首の締め付けを検出し5ケタの動きを追跡する。あるいは、クリックや叩く動きの代わりとしてこぶしの部分を使用するなどが考えられます。
開発の主要となるのは「着用」機器の長文コンテンツの提示手段ですが、実際、これは既に存在しています。
着用機器の大量データ配信で実行可能な選択肢となるのはオーディオです。
オーディオ入力はSiri、コルタナ、OKグーグル形式で既に実行可能です。
さらに、出力はスクリーンリーダー形式で既に存在します。機器の比較的短いライフサイクルと、ますます長くなっているウェブサイトのライフサイクルを考えると、今あなたが構築するプロジェクトにはオーディオブラウジング機能が当然必要なのは分かりますね。
簡単に言うと、あなたのサイトは音声認識等によりアクセス可能であるべきだという事です。
通常、製品が革新的であると我々はそれが規格化するまでに長い時間を要すると考えますが、スクリーンリーダーの規格は既に存在します。技術会社が切実に「装着」もののウェブを発表するのは、既存のウェブサイトのほとんどがすでに基準を満たしているからなのです。
レスポンシブウェブデザイン、あるいはシンプルなウェブデザインの未来は、デザインがスクリーンにとらわれない独立したものでなければならないということです。
実用面では、モバイル優先でなく、オーディオ優先のアプローチです。
あなたのホームページがスクリーンリーダーに最適化されていれば、ウェブブラウザーの次世代に効果的に機能します。