ホームページの効果を最大限に引き出すユーザビリティチェックをするための秘訣

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ユーザビリティーとはデザインの一過程だけで構築できるものではなく、プロセス全体で発展・洗練させていくものです。
最適なホームページを制作したいのであれば、試作の段階から実際のユーザーを想定しなければいけません。ユーザビリティーテストはそのプロセスの最終段階でなされるべきです。

まだ明らかにたくさんの問題を抱えている試作段階からテストの心配をしていても仕方ありません。試作が使えないものならば、テストはすべて「不可」となるのはわかりきっています。

言うまでもありませんが、実際に人が使うホームページをデザインしているのです。
実際の人に使ってもらうためには、実際の人にテストしなければいけません。試作とは、実験をするために作られたものなので、実際に使うユーザーに対してテストをしないと意味がありません。

それを踏まえて、ユーザビリティーテストの方法についてみていきましょう。

 

試作前のユーザビリティーテスト

ユーザービリティテスト

ユーザビリティーテストは、必ずしも試作ができてから行わなければいけないものではありません。
実際に準備が整っているならば、すぐにでも始めるべきです。
ある程度のコンセプトができたら、テストすることで、試作ホームページのナビゲーションと情報をどのように構築すべきかが見えてきます。

 

カードソーティング

このテストでは、ユーザーがどのような情報の構築を好むかを見ることが出来ます。
製品情報、ホームページ情報など提供する自社のアイテムに含まれるすべての要素をカードに書いて、被験者に「事前に準備したカテゴリーに分けてもらう」(閉鎖的)もしくは事前にカテゴリーを与えず、「思ったままにカテゴリー分け」(開放的)をしてもらう方法です。

 

ツリーテスティング

カードソーティングと似ているテストですが、ツリーテスティングは、すでにある情報構造が効果的であるかどうかを評価する方法です。
ユーザーはウェブサイトもしくはアプリの簡単最小限のマップだけを与えられ、指定された作業を行います。このテストを通して、被験者がちゃんと正しいルートで作業を終えることが出来たか、もしできなかったのならどこで間違えたのかを発見することが出来ます。

 

インタビュー

単純にユーザーに聞くのが一番の方法です。
単純に聞こえますが、インタビューのニュアンスや戦略は考えても考えすぎることはありません。

 

適切なユーザーと適切な作業

ホームページのテストユーザーを選別する

ユーザビリティーのテストはそれぞれ異なりますが、ほとんどのものが「ユーザー」と「作業」を伴います。
この二つが、ユーザビリティーテストにおいて重要となっているので、これらをどのように扱えばよいかを簡単に説明したいと思います。

 

テストユーザーを雇う

ペルソナによる想定をすると、ホームページのターゲットユーザーがどのような層になるのか、かなり明確にわかってくるでしょう。
行動の違いにより、カテゴリー分けすることもできるかと思います。この時点で、統計ということに深く悩む必要はありません。大きな違いとなってくるのは、性別や、年齢、出身地ではなく、その分野に対するユーザーの経験や知識です。

まずどんな人を採用すべきかを知る事が一番のステップです。
そして、その人たちを見つけて採用するというのが一番複雑なのです。

 

作業を示す

作業はユーザーが実際にテストの間、何をするのか?
つまり、どのユーザビリティー要素を試すのかを明確にしなければいけません。ユーザビリティースペシャリストのティンティン・ジャオは、作業をデザインする際に覚えておきたい特徴を説明しています。

 

a. 直接 VS シナリオ

直接作業は完全に命令形式です。(例:タンドリーチキンのレシピを検索せよ)一方で、シナリオ作業とはその内容も含みます。(例:古い友人を集めてディナーパーティをします。タンドリーチキンのレシピが必要です)直接作業は技術的なデータをテストするのに有効で、それ以外の場合はシナリオ作業が良いでしょう。

 

b. 閉鎖的 VS 開放的

閉鎖的作業とは、終了の基準を明確にし、開放的作業は何通りもの終わり方があるというものです。閉鎖的作業は特定の機能性をチェックするのに有効で、開放的作業は、ユーザーの心理がどのように働くのかを理解するのに用いります。

【例】
閉鎖的:「今週末、友人の誕生日があります。15人までは入れる面白い施設を見つけてください」
開放的:「同僚がiWatchについて話しています。あなたはそれがどのようなものか知りたい。

 

試作ユーザビリティーテストのアドバイス

ユーザービリティテスト

ユーザビリティーに関してよくされる質問が「調整はしたほうがいいのか」というものです。
無調整のテストのほうがよいというたくさんの理由がありますが、試作テストに関しては調整をしたほうがいいでしょう。
試作の「未完成」という特性を考えると、UIに関して質問があれば、調整者の回答が必要です。

また、よくある間違いとして、UXに関して難点があるとテストを中止してしまったり変えてしまったりすることです。
ユーザビリティーテストの目的は、問題を見つけ解決することです。

難点をクリアしてはじめてテストは成功と言えるのです。

たとえば、被験者が試作のまだ開発されていない部分に迷い込んだとします。
そこで、被験者に「なぜそこに行ったのか」「何をしようとしていたのか」を聞きます。何の問題もなくテストを終えてしまった被験者よりも、何か障害があったテストに対してフォローアップすることで、より価値のあるフィードバックを得られるのです。

 

異なるフレンドリー性の試作テスト

ユーザビリティ、フレンドリー性テスト

フレンドリー性の低い段階でテストするのかいいのか、フレンドリー性の高い試作でテストするのがいいのか意見は分かれますが、我々は、出来る限り各段階でテストするのがベストだと信じています。
以下で説明するように、フレンドリー性の低い試作テストではコンセプトを、フレンドリー性の高い試作では、操作方法の適正についてテストするのが良いでしょう。

 

フレンドリー実性テスト

フレンドリー性の低い試作でのユーザビリティーテストは、早期段階で効果があるが、段階が遅くなると非実用的になります。フレンドリー性の低い試作は、まだまだこれからよくなるというのが明らかなので、率直な批判意見が出る傾向があります。
しかし、プロセスが進んでくると、ユーザビリティーテストは、機能性などをチェックする目的になってくるので、低フレンドリー性テストでは、意味がなくなります。
特に紙で作った試作においては、人間がすべてのパーツを操作しなければいけないので、メニューや操作、要素を足せばたすほど難しくなります。

 

高フレンドリー性テスト

高フレンドリー性テストは、最終的なウェブサイトがどのようになるのか、実際に近い形で体験ができます。
このテストは、複雑な操作や、事前のテストで問題となっていた部分の解決ができているかなどを確かめるのに最適です。
ただし、低フレンドリー性テストに比べ費用が掛かります。

 

中フレンドリー性テスト

1と2の間を取ってテストすることも可能です。
費用と忠実性は上記の中間になります。ユーザビリティーテストを一度しかやらないのなら、このテストがお勧めです。

 

試作テストにおける4つのガイドライン

ユーザビリティテストのガイドライン

試作ホームページを構築するとき、細部をごまかしておくのは、時にとてもよい事です。
しかし、試作ホームページをテストする際には、低フレンドリー性では見落とされていた細部もある程度入れておくことが必要です。

 

ダミー文章を使わない

邪魔で、混乱し、意味をなさないダミー文章は避けてください。

 

一般的な名前を使う

確かに、変な名前や有名人の名前ならテストは面白いかもしれません。
しかし、それがポイントではないのです。邪魔なものは結果にも影響を与えるため、一般的でリアリティーのある名前を使いましょう。

 

画像やアイコンの仮置きをしない

画像やアイコンの仮置き(場所確保)のために四角にXが書いてあるだけのものは、ワイヤーフレームをデザインするうえでは便利ですが、テストでは、画像やアイコンがUXにとって大きな役割となるため、仮のスケッチでもよいので入れるようにしましょう。

ただし、そのイメージが特にUIに影響を与えないデコレーション的なものならばこの限りではありません。

 

現実的なデータを使う

電話番号やアドレスのようなデータにXやジョークを使わないでください。テストの邪魔になります。
現実的な数字なデータを使うことでより正確なテスト結果を得られます。
被験者は、あなた以上に細かい部分まで気にしているかもしれません。混乱や動揺を避け、純粋なテストデータを得るためにも、このような小さい配慮が必要なのです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

たかがチェック、テストといえどその後のホームページのアクセスや成約率に影響がでるものです。
委託先のホームページ制作会社にすべてを任せるのもいいかもしれません。自社だけでユーザービリティのチェックも出来るかもしれません。
しかし、共同でユーザビリティのチェックをすることが一番のコストと時間を節約出来る事にもつながるのではないでしょうか?